大人のラジオ体操が大人気
数年前から、ラジオ体操の本やDVDが販売されていますね。大人に向けて、ラジオ体操が再評価されてきています。
ラジオ体操は、室内でも狭い空間ででき、全身無理なくどの部分の筋肉も使うように作られています。
実は、有酸素運動として、すぐれた効果をもたらせてくれます。
ラジオ体操の消費カロリーは、予想以上に高く、速いペースのウォーキングとほぼ同じです。
歩くこと(散歩)は全身運動だといいますが、普通の歩行よりラジオ体操のほうが消費カロリーは高いのです。
また、屈伸やひねりなど、日常生活ではあまり使わない筋肉はだんだん衰えてきますが、ラジオ体操なら上手に使うことができます。
大人だからこそ、毎日、続けることで、筋肉の衰えを防ぎ、肩こりや腰痛の予防や改善、ダイエットにも効果的なんですね。
ラジオ体操第3は2つあった!
ラジオ体操は、ご存知のように国民の体力向上と健康増進を目的につくられた体操です。
普及している第1、第2だけでなく、第3も作られていました。
でも、第3は、動きがダイナミックで難しい。お年寄りや子供でも、誰でも無理なく続けられるようにということで、第3はいつしか放送されなくなった……。
と、以前、テレビ番組で取り上げられていました。
ですから、「おはようビタミン」で「ラジオ体操第3は、お年寄りでも無理なくできる」というのを聞いて、??? 大変、不思議に思ったのですが。
実は、ラジオ体操第3は、2つあったのです!
最初の「ラジオ体操第3」は、詳細は不明のままでした。
2代目の体操は、「幻のラジオ体操第3」と呼ばれ、終戦後、1946年から1年半だけ放送されていたそうです。
この2代目は動きが複雑でダイナミックなので、ラジオで動きを伝えるのが難しく、それで、ラジオ体操第1と第2が普及したといわれています。
この2代目が、私が聞いていた「ラジオ体操第3」だったんですね。
初代「ラジオ体操第3」
ところが、初代「ラジオ体操第3」の音源の入ったレコードや、動作を記載した新聞が見つかり、滋賀県大津市の龍谷大キャンパスで体操が実演されました。
実は、動作を記載した新聞と音源レコードは、別々場所で発見されました。
レコードは昭和14~21年ごろに放送されたものとみられ、京都市内で発見されました。動作を記載した新聞は、埼玉県で見つかったそうです。離れた場所で同じ時期に見つかるなんて、まるで呼びあったかのようですね。
龍谷大学の井上辰樹教授(運動生理学)が、これらの資料をもとに、体の動きを音声に乗せて吹き込み、CD化しました。
両足を前後にしてボートこぎをするなどのユニークな動きが特徴です。
テレビを見ながら、私も真似してみましたが、カンタンそうで意外と大変。腕を引き上げる時に背筋、腕を下す時に腹筋が鍛えられそう。
井上教授によると「初代ラジオ体操第3は、運動が激しくなく、高齢者や下肢が不自由な人でもできる」そうです。
ジャンプがない体操は、初代ラジオ体操第3だけだとか。
いわれてみれば確かに……。
普及活動をされている同じく龍谷大学の安西将也教授(公衆衛生学)は「認知症や介護予防にも役立つのではないか」とおっしゃっていました。
以前は、毎朝、NHK「テレビ体操」を見ながら、体操をしていましたが、最近はチベット体操をやっているので、ラジオ体操はさっぱりです。
でも、ひねる運動などはチベット体操にはない動きなので、まずは、気軽にできるラジオ体操第1だけでも、始めてみようかな……。
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