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乳がんは痛くないはウソ? 乳がん特有の痛みとは?
Days:2017.03.30 Categories:疾患

乳がんとは
乳がんとは、「乳腺」にできる悪性の腫瘍です。
以前は欧米女性がかかりやすい病気とされていましたが、日本でも、食生活の欧米化が進んだ影響か、患者数が増えてきました。
現在では、日本女性に多いがんの第一位が乳がんとなっています。
年齢別でみたら、30歳代から増加しはじめ、40歳代後半から50歳代前半でピークを迎えます。まさにアラフィフ世代。
ですが、若い年代で乳がんを発症する女性も少なくありません。
若ければ若いほど、がん細胞が活発化しやすいので、ぜひ早い段階からセルフチェックを始め、定期検診を受けるようにしましょう。
乳がんについて、詳しくはこちらの過去記事に記載しています⇒乳がんとは? 早期発見のための3つの方法
乳房の痛み
痛みがきっかけで乳がんが見つかった方から「片側の乳房だけが、チクチクと痛んだ」「奥のほうに刺すような痛みが続いた」などの意見がきかれます。
人によっては、痛みの後でしこりが出てきたケースもあるそうです。
乳房の痛みは、ほとんどの場合、乳腺炎などの良性なものによります。ですが、中には乳がんのサインである場合もありますし、また帯状疱疹の可能性もあります。
炎症性乳がんの痛み
炎症性乳がんは、皮膚が赤くなって熱をもち、あたかも炎症を起こしたかのようにみえるところから、その名がつきました。
乳がん全体の約1パーセントと稀な乳がんですが、進行が早く、転移も起こしやすく、悪性度の高いがんです。
乳頭およびその周辺の皮膚が熱をもち、痛みを感じることがあります。
診断がついた時には、既に他の部位に転移しているケースも多いです。一日も早い診断と治療が望まれます。
乳房パジェット病の痛み
乳房パジェット(ページェット)病は、乳頭や乳輪に、ただれをともなう湿疹がでる病気です。
乳がん全体の1~2パーセント程度といわれています。
乳頭周辺にただれや発疹が現れ、かゆみや痛みが生じることがあります。
皮膚炎とまぎらわしいため、がん細胞の有無をたしかめる生体検査をおこなうのが基本です。早期に発見できれば完治できる乳がんです。
その他の痛み
乳がんと間違われやすい乳腺疾患には、乳腺症や乳腺炎などがあります。
乳腺症
乳腺症は、乳腺の病気のなかで、もっとも多くみられる良性疾患です。
乳腺組織に何らかの病変が起こるもので、ホルモンバランスの乱れから起こると考えられています。
女性ホルモンのバランスが乱れると、乳腺の組織が異常に増殖し、小さなしこりができて、乳腺症を引き起こす可能性があるのです。
乳腺症では、乳房の痛みやしこりなどの症状がみられるため、乳がんと間違われやすいです。
ほとんどの場合、「乳腺症」と診断されても、特に治療は必要としません。
ですが、しこりや痛みなどの症状だけでは、乳腺症と乳がんとの区別はつきにくく、乳がんと同様の検査をすることが必要になります。
乳腺炎
乳腺炎は、乳腺が炎症を起こすことをいいます。
出産後に乳管が軽く詰まったり、赤ちゃんがお乳を吸う力が弱かったりして乳汁がきちんと排出されずに乳腺内にたまると、炎症が起こりやすくなります。
授乳期間以外でも、乳頭や乳輪などに傷が生じた場合に傷口から細菌が入って炎症が起こり、乳腺炎になることもあります。
乳腺に炎症が起きるため、乳房に腫れ、痛み、発熱などが生じます。また、しこりができて、触っただけでも、激痛が走ることがあります。
乳腺炎は、しこりや痛みなど乳がんと似た症状があるため、素人判断では区別がつかないこともありますが、病院で検査をすることで確認することができます。
乳腺炎など乳房の痛みについて、こちらの過去記事にも書いていますので、よろしければご覧ください⇒気になる乳房の痛み、その原因と対応
ほかにも、よくある間違いでは、月経前のPMS症状(月経前症候群)の胸の痛みだったり、しこりを調べていて肋骨を押したことによる痛みだったりすることもあります。
乳房の痛みが長く続いたり、片側だけ痛んだりなどの症状が気になる時は、念のために早めに医療機関で受診しましょう。

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