子宮頸がんとは?
HPVウイルスが原因
子宮がんには、がんができる部位によって「子宮頸がん」と「子宮体がん」にわけられます。こちらの過去記事もご覧ください。
子宮頸がんは、子宮の入り口、子宮と膣をつなぐ「子宮頸部」にできるがんです。子宮がん全体の約8割を占めます。
子宮頸がんは、HPV(ヒト・パピローマウイルス)というウイルス感染が原因で引き起こされます。
長い年月をかけてがん化する
このHPV、女性の8割が一生に一度は感染するといわれています。多くの場合、免疫力によってウイルスが体内から排除されるのですが、10人に1人くらいの割合でウイルスが排除されずに感染が長期化することがあります。
感染が長期化(持続感染)した場合、ごくまれに5~10年以上の長い年月をかけて子宮頸がんへと進行することがあります。
長い年月をかけて進行するので、定期的に子宮頸がん検診を受けることで、早い段階で発見できる可能性が高いのです。
子宮頸がんの予防方法は?
がん検診で防ぐことができる
子宮頸がんは、長い年月をかけて進行するので、定期的に検診を受けることでがんになる前に発見できます。
ですが、日本の検診率は37.7% と、アメリカ85.0%、イギリス68.5%、韓国68.7%などと比較してとても低い検診率です。
(出典:OECD, OECD Health Date 2013, June 2013)
がん検診の受診率の低さについては、こちらの過去記事もご覧ください。
子宮頸がん検診はどのようなことをするの?
子宮がん検診は、20歳以上の女性が対象で、隔年(2年に1度)の受診が推奨されています。子宮がん検診は、基本的に子宮頸がんのスクリーニングを目的とするものです。
主な検診内容は、問診、視診、内診、細胞診です。他にHPV検査もあります。
細胞診
細胞診は、がんの疑いがある異常な細胞がないかどうかを調べる検査です。採取した細胞を色素で染色し、異常がないかと顕微鏡で観察します。
HPV検査
HPV検査は、子宮頸がんの原因であるHPVウイルスに感染していないかどうかを調べる検査です。HPVウイルスは女性の8割が感染するといわれ、30歳以上では実に10人に1人の割合で感染しているといわれています。
採取した細胞に、HPVが感染していないかどうか調べます。現在異常がなくても、将来的にがんになる危険性があるかどうかを判断できます。
子宮がん検診を受けよう
子宮がん検診は、地方自治体(都道府県、市町村、特別区)や保健所で受けることができます。
地方自治体が住民を対象に実施している公的検診なら、自治体が費用を一部負担してくれることが多いです。
また、企業が従業員やその配偶者を対象に実施している検診で、企業の健康保険組合が費用を一部負担してくれることがあります。
どちらも、比較的安価で検診を受けることができるので、職場の健康保険組合や各地自体や保険所にお問い合わせくださいね。
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